静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

引火点によるマージン11℃以下を15℃以下に変更(戻す)

引火点は液体蒸気によって可燃性雰囲気が形成されるかの指標に用いられる.

これまで,ガイド「静電気リスクアセスメント」では

「管理された条件下で液体温度が,純粋液体では引火点の少なくとも5℃以下,また,混合液体では引火点の少なくとも11℃以下であれば可燃性雰囲気形成ハザードは出現しないとしてよい.」と混合液体に対して引火点の少なくとも11℃以下としていました.

これは,静電気安全に関する国際規格のIEC 60079-32-1を参照にしていました.現在,これのワーキングIEC TC 31/101 JWG 29(私もエキスパートメンバー)では,改訂作業中で,15℃以下に変更する予定です.したがって,ガイドも変更しました.

といっても,IEC 60079-32-1が,以前からよく用いられているマージンの15℃以下に戻そうとしているというのが,正確なところです.ちなみにガイド(2013年10月23日版)も15℃以下でした.ガイドも同様にこれに戻した形です.

ガイドは,もう少しだけ改訂作業をした後にシェアする予定です.