静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

静電気着火ハザードの同定法 つづき

ハザードの抽出には事故事例が有効であるので,2.3および付録Fを参考にするとよい. 可燃性雰囲気でなければ着火は起こらないので,まず初めに,可燃性雰囲気形成のハザードについて調査・分析する.可燃性雰囲気形成のハザードがあるときのみ,静電気に関す…

静電気着火ハザードの同定法

静電気着火のハザードは下記項目に分けて調査する. 可燃性雰囲気形成ハザードの同定(3章) 帯電ハザードの同定(4章) 静電誘導ハザードの同定(5章) 絶縁導体からの火花放電が原因となった割合が著しく高いため(70%以上),帯電ハザードから分けて静電…

災害事例にみる静電気着火ハザード

事故は実際に起きたことであるので,事故事例に学ぶことは重要であり,ハザード同定にも役立つであろう.以下に示した項目の他に,付録Fでは過去50年間(1960--2010)の静電気災害の分析結果を事故に学ぶハザードとして示しているので参照されたい. また,静…

着火リスク分析に把握しなければならない事項

静電気着火リスクを分析するために把握しなければならない事項を以下に示す.これらの項目は,工程・作業のレビューで用いることができ,ハザードを抽出するために用いるとよい. 取扱物質に関する事項 沸点・引火点等 取扱条件と爆発限界の関係 抵抗率・導…

工程・作業のレビュー

可燃性物質を取り扱うプロセス・工程・作業は多種多様である.したがって,ハザードが生起する条件もプロセス・工程・作業の条件,手順および環境などに依存して多種多様となる.まずは,リスクアセスメントの対象となる工程・作業の設備,プロセス・工程条…

静電気着火ハザード同定

評価するリスクは静電気着火であるので,可燃性雰囲気を形成するハザードと帯電(ハザード)によって発生する着火性の静電気放電ハザードを洗い出すことがハザード同定となる.したがって,図2.2に示すような静電気着火に至るフロー(私が災害事故調査の際に…

静電気着火リスク分析手法

開発した静電気着火リスク分析はISO/IEC Guide 51(図1.1のリスク分析部)の流れに沿っている.大きく分けて,静電気着火ハザードの同定と静電気着火リスク見積によって構成される.この静電気着火ハザードは可燃性雰囲気,帯電,静電誘導および静電気放電の…

リスクアセスメント

リスクとは リスクとは,多くの辞書にもあるように,単に危険という意味として日本語に訳すこともできるが,ISO/IEC Guide 51(規格等の作成者が規格等に安全面を導入するためのガイドである. ISO/IEC Guide 51 Safety aspects-- Guidelines for their incl…