静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

絶縁性固体材料の利用の制限

絶縁性固体材料の利用は危険場所に対応して次のように制限されるので,これを参考に絶縁性固体材料の利用を検討する.

  1. Zone 0では,メンテナンス,清掃を含めて通常の工程・作業においてまたはまれにしか起きない不備があったとしても危険な電位を発生させる帯電が起こらないときのみ絶縁性固体材料を用いることができる.
  2. Zone 1では,メンテナンス,清掃を含めて通常の工程・作業または不備が起きる可能性がある場合でも危険な電位を発生させる帯電が起こらないときのみ絶縁性固体材料を用いることができる.
  3. Zone 2では,メンテナンス,清掃を含めて通常の工程・作業で危険な電位を発生させる帯電が起こりくいときのみ絶縁性固体材料を用いることができる.
  4. Zone 20, 21, 22では,メンテナンス,清掃を含めて通常の工程・作業で危険な電位を発生させる帯電が起こりくいときのみ絶縁性固体材料を用いることができる.ただし,実験と長年にわたる実践的経験および事故事例がないことは,ブラシ放電は可燃性粉じんのみの雰囲気では着火しないことを示しており,着火リスクは十分に許容できるほどに低い[6,11,12].

さらに,絶縁性の製品製造など絶縁性固体材料の使用が避けられない場合,着火性放電の発生を防止するために,ブラシ放電についてはA.3.8, 9.3.1および沿面放電についてはA.3.9, 9.3.2の対策をすべての危険場所で実施しなければならない.