数値計算によるハザード同定
数値計算によってもハザード同定が可能である.例えば,
- ラプラス・ポアソン方程式を用いて,対象に合致させて絶縁導体,帯電物体および接地を配置させて境界条件を与えて電位分布を求め,これから静電容量および静電エネルギーを計算することによって,火花放電ハザードを見積もることができる.
- ラプラス・ポアソン方程式を用いて,対象に合致させて絶縁性物体および接地を配置させて境界条件を与えて絶縁性物体の表面電位を計算することによって,ブラシ放電ハザードを見積もることができる.なお,絶縁性物体の誘電率,また,絶縁性物体が固体の場合は表面電荷密度(6.3.3.7),液体または粉体の場合は体積電荷密度を与える.電荷緩和も抵抗率を考慮すれば可能となる.
- ラプラス・ポアソン方程式から求まる解析式を用いて,円筒または直方体タンクの液体充てんの最大液面電位を計算できるので,液体充てん中のブラシ放電ハザードを同定できる.
- 放電を考慮したシミュレーションによって,コーン放電ハザードを見積もることもできる[17].
このような数値計算は現場での実績もあります.