静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

導電性・電荷消散性固体のハザード

固体物体の静電気特性の抵抗率による導電性,電荷消散性および絶縁性のクラス分けは表4.2を参照する.固体の抵抗率と帯電性(表4.1)についても示しておく.

[ハザード]

  1. 導電性・電荷消散性物体が電気的に絶縁されると,静電誘導,荷電粒子の蓄積または物体の接触分離(電荷分離)により高い電位を持ち,近傍の接地導体と火花放電が発生する.
  2. 絶縁物に付随する導体・電荷消散性物体は絶縁導体となる.
  3. 断線やボンディング線の外れなどの接地不良は火花放電ハザードとなる.接地・ボンディングはそのメンテナンスが重要である.
  4. 静電気事故事例から着火原因の70%強は絶縁導体からの火花放電である.このなかでも可搬物体を接地・ボンディングしないことによる事故(付録F)が多い.

導電性・電荷消散性固体は接地・ボンディングすれば火花放電を防止できる.つまり,接地・ボンディングをしなかったことがいかに多かったか,また,接地・ボンディングすれば70%もの事故を防止できるということである!