静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

静電容量

チェック項目25 静電容量による絞り込み

小さな導体(たとえば,ねじなど)もすべて接地・ボンディングするのは現実的ではないが,小さな導体からの火花放電エネルギーは小さいので静電誘導ハザードとはならない.また,可燃性雰囲気がZone 2/22では周辺の帯電物体が危険な電位とならない限り(周辺に帯電ハザードがない限り)絶縁導体を許容できる(表9.1).このような観点から静電誘導ハザードを絞り込む.

火花放電のエネルギーは静電容量に比例するので,可燃性雰囲気の着火エネルギーとの関係から静電容量によって,抽出された絶縁導体を静電誘導ハザードから除外できる.許容できる最大静電容量の詳細は9.1.1に示している.ただし,この最大静電容量は,放電自体を防止をするものではなく,放電が起きても放電エネルギーが対象の可燃性雰囲気の着火エネルギーに対して許容できるレベルの最大の静電容量に相当する.静電容量を測定する場合はD.11を参照する.