静電誘導のハザード同定
静電誘導ハザード同定の流れは次のようになる(図5.1)
- 静電誘導を起こす電場(帯電物体)があるか
- 絶縁導体があるか
- 絶縁導体と導体(おもに接地導体)で放電ギャップを形成しうるか
- 可燃性雰囲気の着火性と形成頻度および絶縁導体の静電容量により静電誘導ハザードを絞り込む
静電誘導を起こす電場(帯電物体)は帯電ハザード同定で既に調査済みあるので,この帯電物体(電荷蓄積された場所)の近傍にある導体を調査すればよい.
導体を接地・ボンディングをすれば静電誘導ハザードがなくなるので,見つけ次第に,帯電物体の有無および可燃性雰囲気形成頻度を考慮して接地の必要性を判断して(9.1.1 接地が必要な導電性・電荷消散性物体),接地・ボンディングする.
ここでは,可燃性雰囲気が形成されて,静電誘導を生じさせる電場がある(周囲に帯電物体がある)ことを前提にして静電誘導ハザードを同定することにする.