静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

電圧印加式(アクティブ)コロナ除電器

ひとつまたはいくつかの放電針(または細線)に5–10 kV程度の直流(正・負の放電針)または交流電圧を印加して生成したコロナ放電を用いて除電する装置である.

多くの商用コロナ除電器があるので,イオン供給がプロセスに適合するか,正・負イオンのバランスがとれているかを確認して,使用する除電器を選定されるべきです.

[ハザード]

  1. 過電流によるコロナ放電の異常が着火源となった事例がある.この異常放電を防止するために,放電回路に電流制限のための直列の高抵抗またはキャパシタ(交流の場合)が挿入されている除電器を用いる.
  2. 正・負イオンのバランスの大きなずれは帯電の原因となるので注意する.
  3. 除電器には高電圧を利用しているので,危険場所で用いる場合は防爆型の除電器を用いるか,通気・換気などにより可燃性雰囲気の防止対策が必要である.
  4. コロナ放電はIICの可燃性雰囲気を着火する能力があるので,IIC, Zone 0, 1の危険場所では電圧印加式コロナ除電器を使用しない.
  5. Zone 0の危険場所では除電器のみの対策をしない.