静電気イノベーションズ

静電気リスクアセスメント,ハザード同定,静電気対策のこと...

最大帯電電位と最大電荷量

導体の帯電電位は式(A.4)のV=I_G Rのように漏洩抵抗に依存する.また,帯電電荷量は式(A.5)のQ=I_G CRに示したように緩和時間(漏洩抵抗と静電容量の積)に依存する.産業レベルの静電気の発生電流I_Gは100 µA (=1 × 10-4 A)を超えることはまずないので,この電流値を用いて,起こりうる導体の最大電位V_{max}

V_{max} = 1 \times 10^{-4} R (6.2)

最大電荷Q_{max}

Q_{max} = 1 \times 10^{-4} CR (6.3)

によって見積もることができる.

したがって,導体の漏洩抵抗によっても,I_G=100 µAとして着火性火花放電の可能性を見積もることができる.人体に対してはI_G = 1 µAとして見積もればよい.